引越しで洗濯機を運ぶ場合、3つの注意しなければならないポイントがあります。洗濯機も冷蔵庫や掃除機と同様に前日、あるいは当日も場合によっては使いたい電化製品の1つです。洗濯機は、冷蔵庫のように前日から電源をOFFにして使わないようにする必要がありません。洗濯機を引越すための注意すべきポイントをしっかり押さえておけば、必要なら洗濯機を運び出す1、2時間前まで使用できます。洗濯機を上手にトラブルなく引越しをするポイントについて解説します。
■引越し前に確認すべきこと
引越し先に洗濯機を置くための防水パンがある場合、ほとんどの洗濯機が置けますがドラム式の洗濯機の場合、置けない可能性があります。ドラム式の洗濯機の場合は、防水パンに置けるか確認しておく必要があります。
また、洗濯機を設置するときに蛇口の形状によって取り付けたかが異なります。蛇口の形状は「横水栓」「混合水栓」「分岐水栓」「自在水栓」などさまざまな形状の蛇口があります。現在使用している蛇口と引越し先の蛇口の形状が違う場合もあります。そのため、異なっている場合は、取り付けられる部品があるかどうかの確認が必要です。
■チェックポイント1 水抜きをしっかり行う
洗濯機には、給・排水ホースと洗濯機の中に水が残っています。この水を抜いておかないと、引越しの途中で水が漏れてきて他の荷物をぬらす可能性があります。なお、水抜きの前にうっかり洗濯機の中に衣類を残しておかないように念のために確認をしましょう。衣類に不快な臭いが付きます。水抜きの手順は以下の通りです。
1 給水ホースの中の水抜き
まず、給水ホースがつながっている水道管の蛇口の栓を閉め、空の状態で洗濯機のスイッチをONにします。約1分後に電源をOFFにします。これで給水ホースの中に残っていた水は洗濯機の中に移動してなくなります。
2 洗濯機内部の水抜き
次に、再度電源をONにして脱水のみを行います。これで洗濯機内部の水は排出され、洗濯機の中には水滴程度しか残らなくなります。水滴が流れ出ることはありませんが、念のため拭き取っておきます。
3 給排水ホースの取り外し
次に、給排水ホースを取り外します。給排水ホースの取り外しは取扱説明書をみて手順通りに行ってください。給水ホースと水道の蛇口との接続は水漏れがしないようにしっかりと取り付けられています。無理に取り外したりすると、引越し先で取り付けたときに水漏れを起こす原因となります。排水ホースは、排水口につながっている方を外して、そのホースの先に雑巾を置きます。そして、洗濯機の排水ホースがつながっている箇所が下になるように傾けて、流れ出る水がないことを確認します。
4 ホースや部品類の保管
次に取り外したホース、部品類は1つの袋に入れて洗濯機の中に入れておきます。本体に接続されているホースやコード類は本体にテープでとめておきます。浴室の水を吸い取って利用するホースなどもあれば一緒にしておきましょう。引越し先でもすぐに使いたいとき部品がどこにあるか分からなくなることを防止できます。
なお、水抜きを行っても水の音がする場合があります。これは、脱水機能のある洗濯機には、騒音防止のために冬でも凍らない塩化カルシウムの液体が流れ出ないようにして封入されているからです。この液体は「液体バランサー」と呼ばれます。この液体が入っているため、傾けると水が残っているような音がします。しかし、上記の手順で水抜きをしていれば、この液体は漏れださないようにしっかり封入されているので気にする必要はありません。
「液体バランサー」は、洗濯物が洗濯槽の中で偏ったときにバランスを取ってガタガタと洗濯機が大きな音を立てないようにする働きがあります。
■チェックポイント2 洗濯機を運ぶときの注意点
最近の全自動洗濯機やドラム式洗濯機の洗濯機では引越しをするときにしていけないことがあります。
1 傾けたり、横にしない
脱水機能がある全自動洗濯機では、洗濯槽が洗濯機の中で完全に固定されていません。洗濯槽が上部からつり下げられ下部で洗濯機本体に固定されています。この状態で洗濯機を傾けると洗濯槽の上部が重みで動いて、下部の連結部に大きな力が加わります。また、3、4カ所でフックでつり下げている部分が外れたり、壊れたりする危険性があります。道路事情が悪いと、前後左右に車が揺れたときに洗濯槽も一緒に動いて、連結部に大きな力が加わり故障の原因になります。そのため、全自動洗濯機やドラム式洗濯機では下部に余計な力が加わらないよう垂直に立てて運搬するようにしなければなりません。
2 ドラム式洗濯機はドラムを付属品の固定ネジで固定する
ドラム式洗濯機では、購入時に必ず添付されているドラムを固定するためのネジを使って固定してから運ぶようにします。ドラム式洗濯機を購入すると、固定ネジで固定されて運搬されてきます。設置業者が設置工事をしてくれます。そのとき、取り外されたネジを受け取るはずですが、多くの場合引越しのときに必要とは思わないで捨ててしまうか、保管しておいてもどこに置いたか分からなくなることが多いのでは思われます。このネジで固定しないで運搬して、壊れた場合保証期間中であっても保証対象外になるので注意が必要です。
3 全自動洗濯機、ドラム式洗濯機は専門業者で運搬を依頼する
機種にもよりますが、全自動洗濯機で平均30キロ、ドラム式洗濯機では80キロもあるので専門の引越し業者に任せるのが安全で確実です。引越しのついでに新しい洗濯機を購入するので、友人・知人に譲るために自分たちだけで運びたいと思うときも避けて専門家に依頼した方が良いでしょう。
■チェックポイント3 正しく設置できているかの確認
洗濯機が設置できたら、正しく設置できているかの確認を行います。
1 設置方法、設置場所の確認
1-1 水平な場所に置かれているかの確認
水平でないと、洗濯機の振動で騒音が大きくなります。
1-2 洗濯機に悪影響の場所かの確認
洗濯機の設置場所は、湿気の少ないところ、風雨にさらされないところ、直射日光が入らないところにします。そのような場所に置けないときは、換気を良くしたり、風雨や直射日光を避けたりする対策を行いましょう。
2 水漏れが起きないように設置できたかを確認
2-1 給水ホースが簡単に外れないかの確認
給水ホースを持って、左右に少し強く動かして引っ張って外れないかを確認します。
2-2 排水ホース水を流してみて、水漏れがないかを確認
洗濯機に水を入れ、脱水するか排水を行って水漏れしていないことを確認します。
2-3 アースの取り付け
洗濯機が故障・漏電すると感電します。コンセントアース端子にアース線をつなぎます。アース端子がない場合は、電気工事店に依頼してアースを取るようにしなければなりません。
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