
突然ですが、「新築への引越しにまつわるしきたりってどんなものがあるの?縁起担ぎをしておいた方がいいのかな?」
- 建築前にすべきしきたりとは?
- 建築後にすべきしきたりとは?
- しきたりに従わないと縁起が悪くなるの?
これらの悩みを元引越し業者のへのへのもへじが、全て解決します!
建築前にすべきしきたりとは?
新築住宅の建築前に行うしきたりは「地鎮祭」です。ハウスメーカーや工務店で家を購入した場合は、地鎮祭の準備や段取りを依頼することができます。
地鎮祭では施主がすべき役目もありますので、事前にどんな儀式なのか?をよく理解しておく必要があります。また、玉串料やご祝儀を用意する必要があるので、その点も把握して準備しておきましょう。
地鎮祭とは?
地鎮祭はまだ家が建っていない状態の時に、その土地の神様に対して祈願する儀式です。
【地鎮祭で神様に祈願する内容】
- 土地の神様に土地の利用の許可を得る
- 神様を祝い鎮める
- 新築工事の安全祈願と建てる家の繁栄を願う
昔からどの土地にも神様が宿り、その土地を守っていると考えられています。そのため、家を建てる前にその土地を使用することを神様にお許しいただく必要があると考えられています。また、この先の長い工事期間を土地の神様に見守ってもらう意味も込められています。
地鎮祭に必要なもの
地鎮祭には以下のお供え物と玉串料を準備します。お供え物はハウスメーカーや神主さんが用意してくれることがほとんどですが、自分で用意したい場合はその折を申し出てみると良いでしょう。
【地鎮祭で必要なお供え物】
- のし紙付きの清酒一升と参加者人数分の紙コップ
- 洗米一合
- 塩一合
- 水一合
- 昆布、鯛、するめ
- 人参、大根、ナス、トマトなどの野菜
- のし袋に入れた玉串料2~5万円
これらのお供え物はハウスメーカーか神主さんが用意してくれるものですが、神主さんが用意してくれた場合は「御供物料」をお渡ししましょう。金額は1万円前後が相場です。
地鎮祭ではテントや椅子、紅白の垂れ幕、竹、しめ縄、砂、鎌、鍬、鋤などが必要ですが、これについてはハウスメーカーが用意してくれます。
お祓いをする祭壇もハウスメーカーが用意しますが、ない場合は神社から借りることができます。担当の営業マンに詳細を確認しておくと良いでしょう。
ハウスメーカーに地鎮祭の準備を任せる場合は、地鎮祭の費用を建築費用に含めてもらうことができます。
地鎮祭の流れ
地鎮祭当日は施主が主役となって神様にお祈りの儀式をします。大抵の方は過去に経験がないと思いますので、どんなことをしてどんな動きをするのかを事前に把握しおきましょう。
【地鎮祭の式次第】
- 地鎮祭開式の辞
- 修跋の儀(しゅばつのぎ):神主がお祓いをして参列者とお供え物を清める
- 降神の儀(こうしんのぎ):神様をお迎えする
- 献饌(けんせん):神様に酒と水をお供えする
- 祝詞奏上(のりとそうじょう):工事の安全と家の繁栄の祈願する
- 清祓い(きよはらい):土地の四隅と中央に切麻(米)を撒いて清める
- 地鎮の儀(じちんのぎ):設計者が鎌で忌み砂の草を刈り、施主が鍬で砂を起こし、施工者が鋤で砂を均し、神主が鎮め物を納める
- 玉串奉奠(たまぐしほうてん):神様に玉串を奉り、拝礼と祈願をする
- 撤饌(てっせん):酒と水の器に蓋をし、お供え物を下げる
- 昇神の儀(しょうじんのぎ):神様にお帰りいただくお祈りをする
- 地鎮祭閉式の辞
- 神酒拝戴(しんしゅはいたい):神様にお供えした神酒等を参加者でいただく
地鎮祭の式次第そのものは神主さんが進めてくれますので、指示通りに頭を下げたり手を合わせていれば問題ありません。
「地鎮の儀」では施主が鍬で砂を起こす儀式を行いますが、これを知らずにいると当日慌ててしまいます。地鎮祭の流れを掴むとともに、自分が何をすべきかをきちんと理解しておきましょう。
建築後にすべきしきたりとは?
建築工事中に行うしきたりは「上棟式」です。こちらもハウスメーカーや工務店に準備や段取りを依頼することができます。
上棟式で式次第を進めるのは建築現場の総監督である棟梁です。施主にも重要な役割がありますので、何を準備してどんなことをするのか把握しておきましょう。
上棟式とは?
上棟式は棟上げが終了してから執り行う儀式です。一般的には午後3時頃から開始します。この点は地域によっても多少異なりますので、ハウスメーカーに確認しておくと良いでしょう。
- 施主が棟梁や職人、大工の労をねぎらう
- 建築工事が安全に進むことを祈る
- すべての工事担当者に挨拶をし顔合わせをする
施主はただ家の完成を待っているだけでなく、家を作ってくれる棟梁や職人に対して感謝の気持ちを持たなければなりません。この考え方が元となって上棟式が生まれたのです。
上棟式に必要なもの
上棟式では下記のものを施主またはハウスメーカーが用意します。自分で用意してもいいですし、ハウスメーカーに用意をお願いして費用を建築費に含めてもらうことも可能です。
【上棟式に用意するもの】
- 塩一合
- 洗米一合
- お神酒一升
- 宴席の料理と飲み物
- ご祝儀または引き出物
洗米や塩など、どんなものを用意していいか分からない時はハウスメーカーに準備を依頼したほうが良いでしょう。
宴席の料理や飲み物は地域によってかなり内容が異なります。大広間で大宴会をする地方もあれば、建築現場で乾杯をするだけで済ませるところもあるので、営業マンに確認をしましょう。
上棟式では建築工事に関わる人に対しお礼の意味を込めてご祝儀を出します。棟梁や職人の人数にもよりますが、総額で3~7万円かかるのが一般的です。
それぞれの金額は、棟梁が1万円、その他の大工や職人が5千円が相場です。ご祝儀が足りずに渡せない人がいると失礼ですから、営業マンを通して何人参加するかを確認しておきましょう。
上棟式の流れ
上棟式を進めるのは棟梁の役目です。施主は途中で挨拶をし、乾杯の音頭を取ります。全体的な流れを把握しておくとスムーズに式が進みますので、頭に入れておきましょう。
【上棟式の式次第】
- 棟梁が棟木に幣束を立てて破魔矢を飾る
- 上棟の儀として建物の四方に米、酒、塩、を撒く
- 施主が挨拶をし、乾杯をして宴席を開始
- 棟梁、職人、大工の自己紹介と挨拶
- 施主から棟梁、職人、大工に祝儀を手渡す
- 手締めを行って上棟式をお開きにする
上棟式の式次第は地域によってもかなり異なります。地方では施主が挨拶をする前に建物の上から餅を巻くところもあります。
上棟式で立てられた幣串と破魔矢は棟木の一番高いところに南向きで取り付けられます。家が完成してしまえば見えなくなりますが、家の存在がある限りはそのまま取り付けておきます。
しきたりに従わないと縁起が悪くなるの?
地鎮祭と上棟式は必ず行わなければならないものではありません。これらのしきたりに従わなかったからといって、家が滅びたり事故が発生するとも限りません。やるかやらないかは個人の自由です。
しかし土地の神様を大切に祀ってきた日本では、古来からこれらのしきたりととても大切にしてきました。このような気持ちを持つことこそが大事と言えるのです。
また、地鎮祭も上棟式もほとんどの方にとって一生に一度しか経験できないことです。貴重な経験を積む機会は一度だけと考えれば「やっておこうかな?」と思えるのではないでしょうか。
せっかく大切なマイホームを建てるのですから、自分と家族が後悔しない選択をしてみると良いでしょう。
新築にまつわるしきたりには色々な意味がある
地鎮祭や上棟式の内容を知ってみると「なるほど~」と納得できますよね。この先一生住み続ける家に対してどんな気持ちを持つべきかを考えれば、「きちんと儀式をしておこう」と思えるものです。
また、地鎮祭や上棟式では家の建築に関わる人の顔を見ることができ、それによって工事に対する信頼感や安心感を得ることができます。
棟梁や職人も施主の顔を見ることができれば「いい家を作ってあげよう」と工事に対する気合が変わってくるはずです。
地鎮祭と上棟式にはしきたりを守るという意味だけでなく、家を取り囲む様々なものを円滑に回していくメリットがあります。一生に一度しか体験できませんから、ぜひ執り行ってみましょう。
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