大型家電や家具が少ない単身者が引越しをするとき、通常の引越しサービスで見積もりを取ると高くなりすぎます。少ない荷物を引越しする場合は、単身者用の引越しパックを利用すると安い費用で引越しできます。単身パックサービスの内容や種類、および単身パックサービスを利用するときの注意点や概略の引越し費用などについて説明します。

■引越し単身パックとは
引越し単身パックとは引越し荷物の少ない学生や新社会人、あるいは単身赴任する単身者などが、利用すると安い費用で引越しできる引越しサービスのことです。

通常の引越しサービスでは、トラックを必要な台数だけ用意して、1軒の家の荷物だけを運ぶチャーター便(専用便)で運びます。また、事前に見積もりや下見をして大型家具・家電などの搬入、搬出をスムーズに行えるように費用をかけています。そのため、大型で重量のある家電製品や大型で分解しなければ運び出せないような家具製品も安心して依頼できます。一方、単身パックによる引越しサービスでは、一定の容量の台車(コンテナ)に積める荷物をさまざまな顧客向けの荷物を運ぶ混載便で運んだり、見積もりのために戸別訪問をしなかったりすることでコストを低く抑えて引越しするサービスです。

■引越し単身パックを利用したときの最低費用
引越しする荷物の量と引越し先までの距離によって費用は変わりますが、各社の定める最低の荷物量で同一市内など近距離であれば1万5千円以下で可能です。一般的なチャーター便を利用する引越しサービスを利用するときの費用の2分の1から3分の1程度で抑えられる可能性があります。
■引越し単身パックと単身者用引越しプラン(サービス)と違い
単身者向けに少量の荷物を安い費用で運ぶサービスには、単身パックと単身者用引越しプラン(サービス)の2種類があります。どちらも同じ単身者向けに少量の荷物を安い費用で運ぶ点では同じですが、少し提供される内容に異なる点があります。単身パックは、宅配便や主に企業事務所向けに荷物の配送を行っている日本通運、ヤマト運輸、佐川急便、西濃運輸、福山通運などが提供しています。単身者用引越しプラン(サービス)は、主に一般的な引越しサービスを行っているサカイ引越センター、アート引越センター、アリさんマークの引越し社などが行っています。

2つのサービスの大きな違いは、単身パックが引越し費用の料金表の設定があらかじめ利用者に提示されている野に対し、単身者用引越しプラン(サービス)は、個別見積りのため料金表が提示されていないことです。なお、ハトのマークの引越センターは福山通運と連携しており料金表をあらかじめ設定し提示しています。
なお、単身パックでも料金表があらかじめ設定されその一部が提示されていますが、距離によって料金が変わるので最低料金だけを提示しています。個別の料金は見積もりして提示されます。一方、単身者用引越しプラン(サービス)では、最低料金も設定(提示)されておらず、個別見積りで料金が提示されます。ただし、荷物の量と、距離でおよその目安は参考に提示されています。

2つのサービスは、宅配便の感覚で少量の荷物を安く運ぶのが単身パック、通常の引越しサービスのスタイルで少量の荷物を安く運ぶのが単身者用引越しプラン(サービス)です。このため、一般的に単身パックは引越し料金の価格交渉ができませんが、単身者用引越しプラン(サービス)では価格交渉が可能です。どちらのサービスを選ぶかは、次に説明する単身パックのメリット、デメリット、および引越し単身パックを利用するときの注意点を読んで、最終的には両方のサービスで見積もりを取って比較するようにしましょう。常に単身パックが安くなるとは限りません。

なお、「単身パック」とは日本通運の登録商標であるため、他の引越し会社ではこの名称を使用できません。そのため、他社は「単身パック」という名称は使用しないで同じようなサービスを行っています。ここでは他の会社のサービスも含めて「単身パック」という名称で統一して説明します。

■引越し単身パックのメリット、デメリット
引越し単身パックは、荷物の少ない人には価格メリットの大きいサービスですが、デメリットもあります。メリットとデメリットについて説明します。

1 メリット
1-1 費用が安い、特に長距離になればなるほどより安くなります
1-2 追加料金が発生しません(ただし、追加料金で作業を依頼すれば運んでもらえる荷物があるときは、逆にデメリットになります)
1-3 引越しのピーク時期でも自分の都合の良い日に引越しができる可能性があります
1-4 受取日・受取時間の指定ができます

*1-2、1-3、1-4は、単身者用引越しプラン(サービス)では該当しないことがあります。

2 デメリット
2-1 積める量に制限があり、一定量をこえると割高になることがあります
2-2 ダンボールの無料提供・回収がおこなわれません
2-3 運送できる荷物のサイズ(高さ・幅)が決められており大型の荷物が運べません
2-4 引越し荷物の積み下ろしが何度も行われるので、割れやすい荷物などは通常の引越しサービスを利用するときよりも丁寧な梱包が必要になり面倒です
2-5 短距離の引越しでも荷物の当日受け取りは不可能です
2-6 作業を依頼しなければ引越しできない荷物が運べません

*2-2を除き、単身者用引越しプラン(サービス)では対応が可能な場合があります。

■引越し単身パックを利用するときの注意点
引越し単身パックを利用するときに注意したいのは以下のようなケースです。

・大型の家具・家電製品がある場合:
別便で運ぶ必要があり費用が高くなる可能性があります。
・エアコンの取り外し、家具を解体して運ぶなどの作業が必要な場合
別途作業を依頼する費用が発生し費用が高くなる可能性があります。
・細かな荷物の量が多く、荷物の総量が見えない場合
コンテナ(台車)単位なのでその量をこえると、別途引越し手配が必要になり面倒なことと費用が最初の想定より高くなります。

このようなケースが考えられる場合は、必ず単身者用引越しプラン(サービス)の見積もりも取って比較することが大切です。

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